2002年11月2日(土)〜11月4日(月)
L小林、岡崎、斎藤(以上東京雪稜会)、大村
前から行きたかったという霞沢岳(カスミサワタケ)に、付き合って行くことになった。夏のシーズンは、ひと、ひと、ひと、でごったがえす上高地の地もこの寒い11月では、人も少ないだろうと予想していく。
*11月2日(土) 曇り時々雪
自家用車で、(マイカー規制最先端のバス停の)沢渡(サワンド)岩見平まで行く。バスは、臨時で5分おきに出ているという。最後のシーズンの賑わいだ。バスの料金と4人分タクシーの交渉料金を比べ、安いタクシーを利用。トンネルを抜けると、なんと、季節外れの雪が降っている。そういえば、徳本峠は、30cmの積雪だと情報が入っていた。やや、渋滞はあったが、上高地バスターミナルに到着。
早速、腹ごしらえをしてパッキング。いざ出発。明神までは例の観光地用舗装、徳本峠入り口からは人通りもぐっと減る。雪は積もってなく、歩きやすい山道が続く。白沢から黒沢の沢沿いの久々の“土”の道を歩く。感触が気持ちいい。緩やかな坂から、ジグザグの急坂になった所で「沢最後の水場」の看板が山道の真ん中にある。このあたりから上は、雪が積もっている。大村は、アイゼンを着け歩き出す。「ザク、ザク」と音を立てながら快適に高度を上げる。曇り空のあいまに青空が見えるのだが、小雪が時折ちらつく。徳本峠(トクゴウトウゲ)の分岐点につくころには、くるぶしの少し上の積雪になっていた。踏み跡があるので、さほど歩きづらくはない。徳本峠小屋のテント場に着くと、林の中でも風があり寒い。サッと、エスパースを出し、幕営する。テントの中は、天国だ。
*11月3日(日)雪、風強し
夜中に風がテントをたたく音がうるさかった。朝起きてみると、雪が積もっていて膝下20cmは、積もっていた。テント場にいた3張りのテントも我がパーティーより早く出発すると思っていたら、まだ様子を見ているようだ。そのうち(隣の友人の河合夫妻を含む)男2、女4人パーティーと一緒に出発することになる。テント内に荷物をデポ。昨日の軽いラッセルから、今日は、腰までのラッセルを強いられる。それに(油断したのか)ワカンを持って来たのは、総勢10名中、大村を含めた4名だけだ。約1.4km先のジャクンクションピークまでの急坂は、傾斜が30度くらいのところもあり、ラッセルも息が切れる。吹き溜まりでは、胸までのラッセルになりほとんど進まない。昨日までの雪のない山の景色とは、一変した。隣のパーティーの女性は(人生経験の長い人が多く)歩くペースは遅い。ラッセルの男5人のうち、ワカンを着けているのは3人で交代しても、なかなか距離を稼げない。それでも総勢10名、混合パーティーでしっかりしたふみ跡を残して、独標のあるジャンクションピークに到達した。9:15。
ここで、隣のパーティーは、下山して温泉に向かうという。ここからは曇っていて周りの景色は何も見えない。我がパーティー・リーダー小林は、それぞれの意見を聞いて、下山して小梨平キャンプ場に向かうことにした。(今朝の天気予報で、今日の天候は下り坂といっていた。)来た道を引き返すと、けっこう長い。よくもこの急坂を登ってきたなと、感心しながら徳本峠のテント場のに着く。暖を取ってから、荷物をまとめ、下山。「最後の水場」の下もすっかり雪景色に変わっていた。明神に下りてきても風と雪は止まらず、寒い。小梨平キャンプ場で吹きさらしの広場に幕営。
*11月4日(月)祝日 小雪
早朝は、曇りながら穂高の明神岳が、うっすらと眺められた。
晩秋から冬山を同時に体験した贅沢(?)な山行だった。(記:大村)
≪コースタイム≫
*11月2日
08:55— 沢渡岩見平バスターミナル 発
09:15— 上高地バスターミナル
〜10:20
15:00— 沢最後の水場地点(約2000m)
16:00— 徳本峠幕営地 着
*11月3日
06:30— 徳本峠幕営地 発
09:15— ジャンクション・ピーク
10:35— 徳本峠幕営地
〜12:10
14:30— 小梨平幕営地 着
*11月4日
08:20— 小梨平幕営地 発
08:35— 上高地バスターミナル 着
≪交通費、その他≫
高速代・中央高速(高井戸〜松本)
≒5000
高速代・中央道〜上信越道〜関越道
≒5500(松本〜藤岡JCT〜所沢)
タクシー代・交渉(沢渡<——>上高地) 8500 (往:4000、復:4500)
ガソリン代・往復(練馬<——>沢渡) ≒9000
したがって、合計 約 ¥28000−/4人