焼石・尿前沢フロ沢

2003年8月2日(土)
L長南・佐藤・増田・西・戸ヶ崎よ

2003/08/02 焼石:フロ沢

今回は夏合宿前にひとつ登攀的な沢に行っておこうということで焼石尿前沢の天竺沢を計画。ベースを張っておまけでフロ沢も遡行する予定だった。

直前にメンバーが決まったので水沢行きの夜行バスが4枚しか取れず、仙台まで夜行バス、仙台からレンタカーを使うことにしたのが裏目に出てしまった。
まず仙台行きの夜行バス「政宗号」は1列4シートの狭さでほとんど寝れず(西さんは一睡もできなかったようだ)おまけに1時間弱の遅れ。不案内な仙台市内をレンタカーで徘徊して時間を食ってしまいベースを張ったのは予定より2時間の遅れの11時だった。
メンバー的に8-9時間で戻ってこれると読んで計画通りフロ沢は遡行はしたものの本番の天竺沢を全うするほどの気力は残っておらず(まあフロ沢がいい沢だったので満足していたのもあるのだが)、今回はフロ沢のみの遡行となった。

中沼登山口に車を止めようとするがすごい混雑だ。以前来た時は数台だけだったのに登山のピークなんだろうか。
金明水への直登ルートを尿前沢までたどる。直登ルートが尿前沢を横切る地点から数100m下った右岸にベースを張り遡行を開始する。

懐かしの尿前沢である。相変わらず水は青灰色に少し濁っている。ハタシロ沢を分け白っぽい岩盤の段差を上がるとフロ沢が出合う。フロ沢の水は濁っていない。出合からは3mトイ状の滝が見える。右から越えると6mのスダレ状の滝。ホールドも豊富で登れそうなので西さんに右から行ってもらうが滑るようだ。そのうちにホールドが抜けてしまったので右岸から巻くことに。結構脆いようだ。
佐藤さんは右から高巻く。右のほうが楽なようだ。
巻き終わり沢に降りる所から対岸に5mスダレ状の滝が見える。こちらが本流。沢型は支流の方が素直。皆それぞれに巻き上がる。
沢は少し暗いがナメ状になりいい感じ。昼飯を食いしばし休憩するが皆眠そうだ。

しばらくナメとナメ滝が続くが12mが現れる。右を直登。次の20m直瀑は登れないので右から巻き上がり壁の右を抜ける。すぐに6mスダレ状が出てきて飽きさせない。皆それぞれに巻き上がる。
黒っぽいナメが続くようになり美しい。さすが尿前本沢の隣の沢である。8mのナメ滝を越えると3mの堰堤上の滝は沢幅一杯に水を落とす。皆で細かいホールドを拾って遊ぶ。

続くナメの先に美しい末広がりの斜瀑が現れる。一様にオォーと感嘆の声が上がるほどに美しい18mの美瀑だ。左の枝沢から巻くが沢に降りて急に左に曲がる沢の奥を見ると幅1m高さ10mほどの水流に掘られた廊下が現れた。奥の詰まりには右から10mの直瀑。何で正面ではなく右からなんだと思ったが、戻って左から巻き上がるとその訳が解った。上がったのは痩せ尾根で左には先ほどの美瀑を巻くのに使った枝沢が右には本流の幅1mの廊下が平行に流れている。要するにそれほどこの痩せ尾根の岩盤が固いということなのだろう。おもしろい地形だ。
5mの斜瀑、3mを越えると沢は明るくなりデコボコが混じるナメと階段状を交えたナメになり、右からスラブの枝沢を合わせると8mの滝。落口が少々イヤらしかったので後続にザイルを出す。このあたりから源頭の趣になり小さなナメと階段状の小滝が続くようになると雪渓も出だして小さな草原もちらほら出てくる。

正面に見える雪渓に上がり草原に出ると回りは全部潅木の藪。このまま登山道のある台地状にあがるには藪が煩そうなので、一度ハタシロ沢に下りトラバース気味に登山道を目指すことにした。左方の藪に入るとすぐに白いハタシロ沢が下方に見える。どうやら予想通り雪渓に埋まっているようだ。ハタシロ沢源頭の雪渓に下りてトラバース気味に草原を目指しまた雪渓にでる。さて登山道はどの辺りを通っているかな、と見回していると少し上にいたトガちゃんから登山道があったコール。あっけないほど楽だった。

登山道を下りはじめるとすぐに銀明水の小屋。新しくなった小屋は快適そうだ。あとは日没と競争してベースまで下り降りた。(記:長南)

<<コースタイム>>
2日 曇り 中沼登山口10:00-10:20尿前沢B.P.11:20−11:35ハタシロ沢−11:45フロ沢出合−15:00屈曲部ゴルジュ上−15:45奥の二俣−17:20登山道−19:10B.P.

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