大菩薩・葛野川小金沢大菩薩沢

2004年5月22日(土)〜23日(日)
L大塚、山口、関

2004/05/22 大菩薩:大菩薩沢

5月22日(土)曇り一時雨
朝6時に池袋を出発し、ロッジ長兵衛そばの駐車場には9:30前に着。支度をして出発。だらだらと下っていくと、『親水広場』名の付いた、都心でよく見られる、無理やり作った公園のせせらぎのようなものが出てきてちょっと興ざめ。

ここから登りとなる。舗装の林道を横切り、急な登りをひーひー言いながら登ると、なんと、また林道に出た。下からつながっているらしい。ここはダートだがしっかりした路面になっている。ここまで車で入れば良かった。見るとタラの木があった。少し周辺も探して、今晩のおつまみ用に採っておく。さらに登り、開けてくると石丸峠手前の鞍部に着く。そこで沢靴に履き替える。大菩薩沢の方はガスで真っ白。1256mの鞍部までのルートファインディングがちょっと心配になる。ここからすぐの所が石丸峠。小菅への登山道を少し歩き、目的の尾根に入る。大塚さんが下見をしてくれているので、何処で間違え易いか、気をつけるポイントを把握でき、2時間程で1256mの鞍部に着いた。踏跡は思ったよりしっかりしている。時々怪しくなるが、基本的には踏跡をしっかりたどれば迷うことはないと思う。但し、藪は濃い。笹薮のトンネルになっている。途中から刈り払いされた道(仕事道として使っているようだ)に出るので歩きやすくなる。1256mの鞍部では、本当にここがそうなのかちょっと悩んだが、地形的に間違いなさそうなので、ここから下降することにする。この頃から雨が降り出してきた。藪を漕いで行くと、沢型が出で来るが水はない。ちょっと出てきた水もすぐ伏流してしまう。特に問題になるような箇所はないが、浮石が多く、ラクを起こしそうで気を使った。本流と出合うまで水はちょろちょろ程度だった。
45分で本流に出る。14:40。遅い時間ではないが、この上の核心部の通過に3時間かかるらしいので、今日はやめて、とりあえず様子を見に行く。すぐに切り立ったゴルジュの中に5mの滝がかかっている。どう見ても直登は無理。明日の朝、一番で高巻を確認(覚悟?)して小金沢との出合いまで幕場を探しながら下る。途中、台地があり、増水してもここからなら、降りてきた沢に戻れるだろうと言うことで、ザックを降ろして出合いを見に行く。小金沢は出合いすぐに大きな釜を持った5m滝で、水量豊富で勢いがよく、釜は深い青で、下からは細かい泡が湧き上がってきている。林道が近くを通っているが降りてくるのは難しそうだ。この頃、雨が上がってきたので、焚火が出来そうだ。大塚さんは薪集めの為、先に幕場に戻り、山口さんと私はてんぷら用のダイモンジソウやイワタバコ、スープに入れる用のミズナ、モミジガサ(これは油炒めで頂いた)を採りながら幕場に戻った。
この後、雨も降らず、焚火も無事に出来て、しかも、食当山口さんのご馳走を頂き(なんとレトルトでないハンバーグ!)、持ってきたお酒も、明日の高巻に備え、少しでも軽くする為飲みきって、テントに入った。

5月23日(日)曇り時々小雨
朝4:30起床。お天気はいまいちである。6:45に幕場を出て下降してきた沢を過ぎ、核心部へと入る。まずは昨日確認していた5m滝。右から巻き始め、途中から大塚さんが空身で上がり荷上げ。上にあがってからトラバースして懸垂で降りる。ナメ、ナメ滝、小滝がいくつかあり、その先に3段の滝が見えてくる。ここの巻きは右のルンゼから登り始め、途中から左のブッシュへ入る。後続2人はプルージックと確保で登る。山口さんが登る時も、掴んだ岩や木が剥がれたりして、苦労していたが、自分も登る時に掴んだ木が抜け、岩盤に張り付いていた草や土が剥がれて、ホールドもなくなりつるつるになってしまって、本気で『ここ、登れないんじゃないか?!』と思った。ザイル掴んでテンションかけようかとも思ったが、何とか登れた。この辺は、岩盤に土が乗って、そこに木が生えていることが多く、何も考えずに細い木を掴むと抜ける(はがれる)ことが多い。木が根元からひっくり返っているのも見かけた。あまり、木や根っこを信用できない。沢には懸垂下降2回で下りた。降りた所はナメだった。これで核心部は通過。やはり3時間かかった。
この後すぐ、左から小沢が入り、この対岸が台地になっていてビバーク適地。焚火の跡もあった。少し穏やかになり、左から10mスダレ滝で沢が入る。大きな釜を持つ4m滝は、倒木を使って渡るのだが、これが私の苦手とするもので、今回の遡行の中で一番いやだった。倒木には親切にも足場用にハーケンが2本打ってあり、岩にはシュリンゲも掛けてあったのだが、そこを通過するだけでもわーわー言いつつ、結局、大塚さんにザックを背負ってもらって、さらに、倒木をまたいで座り込んで渡った。その後、ナメとナメ小滝が続き、また、釜を持った滝が出てくる。二人に追いつくと「泳ぐぅ?」と聞かれた。滝自体は2mと、たいしたことはないが、取り付くのにかなり浸かりそうだ。小雨が降ったりして寒かったので浸かりたくない。しかも行ったところでホールドが無く上がれなかったら・・・。しかし、巻くにしても結構登る。私は大巻するより浸かった方が良いので、迷わず「行っちゃいましょう」と答えた。行ってみて正解。股上くらいまで浸かって、簡単に上がれた。滝には流木と一緒にドラム缶が挟まっていた。沢が左にカーブするところには滝が3つ続いて出てきて、滝自体はそんなに高くないが釜を持っている。今度は浸かって行っても、登れないような気がした。大塚さんが右側を空身でへつって一つ目の滝を登り、様子を見に行く。が帰って来た。その先が無理らしい。ちょっと手前の左岸の枝沢から登り、トラバースしてその先に入っている枝沢から降りた。そろそろ休憩しようということで、この先の少し開けた所で休憩。朝出発してから、初めての休憩である。その先の様子を見に行くと、また、直登が厳しそうな4m滝。もちろん大きな釜が控えている。たとえ取り付けてもシャワーでハーケン打って・・・になりそうだ。結局左岸から巻くことにした。この辺は沢はだいぶ開けて穏やかになってきている。大きな釜を持つ7mはちょっと後ろの左岸から巻く。右から枝沢が入り、その先、右岸は切り立っていて、下は岩小屋になっている。遠目でしか確認してないが、焚火の跡らしきものが見えた。これを過ぎると、予想通り道が横切っている。大塚さんが偵察時に確認した、マミエ尾根の横っ腹にトンネルが抜けている真木小金沢林道につながっていると思われる。ここで休憩しつつ、この後の行動について相談。このまま沢を詰めるとすると、5時間として稜線に上がるのは19時。日暮れとの競争でヘッデンで下山。帰りがかなり遅くなるし、お天気もそんなに良くない。この続きはまた今度、と言う事で、今回はここから、この仕事道で上がる事にした。次回はここまで仕事道で来て、ここから遡行しよう。ここからなら前夜発日帰りで行けるでしょう。秋にでも続きをやろうか。などと話しながら、沢から離れた。
仕事道は左岸の枝沢沿いを登り、二俣で沢から離れ、上の仕事道と合流する。ここから昨日降りてきた道を登り返し、登山道から石丸峠を経て駐車場に着いたのは17:55だった。帰りは大菩薩の湯に寄って帰った。

地形図によると、東電発電所は我々が大菩薩沢に降りた枝沢のまさに対岸に建設されているらしいが、地下なのでまったく分からない。換気口くらいは見えるかと思ったが確認できなかった。私が見た1978年の小金沢の記録では『伐採は石小屋沢、マミエ谷へと進んできたので「千古斧を知らざる原生林」と言われている大菩薩沢の秘渓もあと何年もたたないうちに伐採の手が打ち下ろされるかもしれない。』とあったが、現時点ではまだそんなに荒れていない。しかし土曜日は行動中ずっと伐採作業の音が聞こえていたので、今後、どんどん荒れていくかもしれない。
<滝について>
『相模川辞典』(1994)(平塚市博物館)という本の「相模川流域の滝」という位置図と一覧表では、大菩薩沢のF1、F2には名前が付いているようで、F1が「お茶の水滝」(7m2段、水量豊富、甲府深成岩)、F2が「大菩薩沢大滝」(15m2段、水量豊富、甲府深成岩)と書かれていた。( 記:関 )

<コースタイム>
5/22(土) 駐車場(9:45)〜石丸峠手前の鞍部(11:15〜11:35)〜休憩(12:55〜13:10)〜1256mの鞍部(13:40〜13:55)〜大菩薩沢出合(14:40〜14:50)〜幕場(15:00)⇔小金沢出合
5/23(日) 幕場(6:45)〜3段滝上(9:55)〜1110m付近(11:55〜12:25)〜仕事道(13:45〜14:00)〜登山道(16:20〜16:35)〜石丸峠(16:50)〜駐車場(17:55)

地形図 大菩薩峠、七保

交通機関・費用
車 首都高・中央道 初台〜勝沼 3100円
温泉 大菩薩の湯 600円(3時間)

Pocket
[`evernote` not found]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です