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2004/11/20 丹沢:中川川悪沢 |
早朝、天気予報の傘マークはまだ消えていない。今日のリーダーは大塚さんか・・・
私は迷わず折りたたみ傘をザックに放り込み部屋を出た。
中川温泉でバスを降り、悪沢出合いの割沢橋のところで沢支度を整えた。朝日が降り注いでとても暖かくて気持ちがいい。「あぁ、こんないい天気で支度するのは久しぶりだぁー」と大塚さんの歓喜の声。聞けば、ここのところずっと入渓する時はいつも薄ら寒い曇天か雨模様だったとのこと。あまりに不幸な沢人生に思わず目頭が熱くなってしまった。
貧相な出合いを出発するとすぐに5mFが目に入ってくる。左に道が見えたので簡単に巻く。
15mFは水流右に残置シュリンゲ・カラビナがかかっていた。左の巻き道にはハシゴがある。20mFは右の階段を使って巻く。
細いゴルジュの出口の8mF(美爆)は右をトラバースぎみに登り途中で潅木に1ヶ所支点をとりリードする。
570m付近二俣を右に行き、6mF(落口に残置シュリンゲあり)は右のルンゼを這い登り巻く。滝の上はナメとナメ滝の連続でこの沢での美しいポイントだ。山肌は落葉に埋め尽くされ晩秋の沢の姿が美しい。丹沢ではなくミニ東北の沢といった感じがする。
ツメは左岸の尾根にのる。源頭部はさすがに丹沢らしい植林だ。
屏風岩山(1051m)から965mポイントに向かって東にのびる稜線を乗っ越し沖箱根沢に下降し始める。左岸によく踏まれた仕事道があったため尾根の終点の810m付近まで一気に下降し再入渓する。
25mF(美爆)は左岸のルンゼを懸垂で降りる。多段20m+30mFは左岸を巻く。
大滝沢に出た後は中川温泉ぶなの湯まで一直線だ。温泉を出ると、さっきまであんなに天気が良かったのに突然の雨。やはり、大塚リーダーの山行には傘必携だ。
悪沢から沖箱根沢下降のセットは晩秋に行く丹沢の沢としてはお薦めだ。東北チックな渓相に沖箱根沢の美しい大滝。温泉もあり充実した山行になるだろう。(記:松之舎)
<コースタイム>
割沢橋出発(9:05)〜570m付近二俣(11:15)〜660m付近二俣(11:56)〜780m付近二俣(12:26)〜830m付近二俣(13:05)〜稜線(13:36)〜大滝沢出合(15:10)〜中川温泉(16:35)