7月下旬というのに、天気が安定せず、予報では午後が雷雨かにわか雨で、しかも北関東以北は1日雨マーク。1泊は諦め、少しでもましな東京近郊の沢で承認を貰っているキュウハ沢へ3人で行くことに決めたのは、夜7時の予報を見てからだった。
朝6時に池袋に集合し、中央道を八王子で降り、津久井湖経由で宮ケ瀬ダムへ。本谷川林道はヤビツ峠への表示があり、しかも舗装されている。昔はダートだったような気が。塩水橋からの分岐には、以前はなかった立派なゲートがある。キュウハ沢までは、舗装された道を40分。蒸し暑いので大汗をかいてしまう。着替えと朝食を済ませ、踏跡から入渓すると、堰堤の連続。いずれも左から越せるが、途中にヒルが蠢いていた。最後の大きな2つの堰堤は、やはり以前はなかったと思う。
さて、川原を歩いていくと、左からナメ滝を懸けた沢が出合い、本流もナメとなりゴルジュとなる。続いて4m滝。左からシャワーを浴びながら登る。続く5m滝は以前右から登ったような気がするが、水量が多く無理。出だしが滑る手前左から登った。このゴルジュの最後の4m滝も水量が多く、チャレンジしようとしたTさんも諦めて左から巻く。降りた所は四町四反の沢出合だった。目の前に大滝が見える。小休憩後、大滝10mへ。ガイドブックでは左とあるが、むしろ右ではないかとTさんがザイルを付けて登り始めるが、岩が脆く結局巻くことにした。以降は暫く荒れたなかにナメ滝が続き、それがゴーロに変わる。少々長いゴーロが終わる所に左から沢が入っており、昼食にした。
昼食後はナメ滝を越すと、3段の滝。中段が少々悪く、左壁の残置シュリンゲに掴まり登った。続くナメ滝を越すと、いきなり荒れた渓相となり、本流?は水量が10分の1しかなく、左から入っている。正面の支流はすぐに大ガレで埋まっている。左の本流?に入り、小ゴルジュのもろいCS3mを越すと、こちらも荒れている。沢が右に曲がる所に2段10m滝が懸かっており、右から越す。すると右岸が低くなり、平凡な小川に変わった。しかし、水流も程なく無くなり、ガレ状の沢を右から入れると、涸滝となる。標高1400m付近で再び水が湧くと、そこは水場のようで、えんえんと稜線まで踏跡が付いていた。水もなくなり、汗だくで登山道に出る。右に僅かで丹沢山の山頂だった。
さて、下山は木道をある天王寺尾根を途中まで下り、1050mピークを過ぎた鞍部からクモガフチ沢を下降する。初めは水もなく、周りが植林の荒れた斜面という感じ。8mの涸滝あたりから沢らしくなり、標高850m付近で水が出て、すぐに右岸から沢を2本入れる。ゴルジュがあったり、ナメ滝と良い渓相となるが、いきなり堰堤がある。堰堤さえなければと思いながら下降し、沢が左に曲がるとすると、間もなく林道の橋が見えた。クモガフチ沢は僅か45分の下降だった。(記:佐藤)
<コースタイム>
林道ゲート (9:00) キュウハ沢出合(9:50〜10:25) 四町四反の沢出合(11:10〜11:30) 右岸の沢出合(12:25〜13:10) 水量ある左岸の沢出合(13:50) 稜線(15:10) 丹沢山(15:15〜15:30) クモガフチ沢源頭(16:20) キュウハ沢出合(17:05〜17:35)林道ゲ〜ト (18:15)
<1/25,000地形図>
大山