2005年9月17日(土)〜19日(月)
L増田、松之舎、古川原、佐藤
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2005/09/17 平ヶ岳:平ヶ岳沢 |
この時期にしては珍しく天気予報の良い3連休で、9月17日(金)の夜9時に池袋発。関越を降りてコンビニに寄り、冷えたビールを仕入れてシルバーライン入口の大湯に着いたのは12時頃だった。平ケ岳先ノ沢パーティと合同で、軽く入山祝いをして(かなりの人も?)寝る。
朝は5時に起きるが、さすがに9月中旬、良い天気のためか、結構寒い。早々に片付けをし、雨池橋に向かう。雨池橋前に車を止めると、老人が出てきて、「ここはオレが借りている土地だから駐車はダメだ。」とのこと。着替えを済ませ、平ケ岳先ノ沢パーティの車を恋の岐橋にデポに行った後、橋の反対側に駐車する。
さて、林道は単調なものの、途中に滝で出合う沢があったり、ゲートから30分で大ナメが広ったりで、飽きずに景色の良い二岐川出合。ここから10分程で二岐川林道分岐で、平ケ岳先ノ沢パーティと分かれる。この後も滝の俣沢など、滝で出合う沢や中ノ岐川本流を見ながら歩き、2時間程で西ノ又沢出合となる。小休止をしていると、3人のパーティが追い越していった。私以外の3人は荷物をデポし、西ノ又沢偵察に。私は少し釣りをしてから林道終点に向かう。工事のために通行止めの所があったにもかかわらず、驚いたことに途中で20人位乗せたマイクロバスとすれ違う。
林道終点から登山道を僅かで、中ノ岐川の本流である平ケ岳沢に仮設の橋が架かっていた。付近は落差のあるゴーロで、あまり良いテントサイトがない。とりあえず、ザックを置き、下流の池ノ沢出合を偵察に行く。林道から小沢を下るとゴルジュの下に出る。ゴルジュ状の本流を巻きも交えて遡ると、1:1の水量比で池ノ沢が小滝で出合う。平ケ岳沢側は、なおもゴルジュ状が続き、時間が押しているが、林道へは登りづらい。ナメ滝や釜など、良い渓相が続き、沢がゴーロになると僅かで登山道の橋に着いた。時間も約束の5時を過ぎており、既に3人が薪集めをしていた。
翌日は日帰りでの遡下降ということもあり、5時半に起きて6時半前に出発。ナメ滝を2つ越すと沢は左に曲がり、一旦平凡になる。しかし、ゴーロ状も僅かでナメ滝が続くようになる。次第に景色も良くなり、徐々に険しさが増して、ゴルジュとなる。そのゴルジュも次第に圧縮され側壁も高くなり、二俣ノ滝となる。正面が支流で、2段9
m滝をシャワークライムして初めて、右に曲がる本流の20m滝が望める。この2段9m滝上の残置ハーケン2枚(昨年の夏合宿の下降で残置とのこと)を回収した。すると、5分も経たないうちに、先ほど追い越した3人パーティが同じ所にハーケンを打ち込んでいた。なんだか意地悪をした感じ。続く20m滝は右を登るが、落ち口がやや嫌だった。滝上で朝食を兼ねた休憩後もゴルジュ内に滝が連続し、特に4mCS滝や10m滝が私には難しかった。ゴルジュを抜けても連続するナメ滝、続いてゴーロと落差のある渓相だが、3段30m滝を右から越すと、落差も無くなり穏やかなナメ滝が続くようになる。陽も差すようになり、心が和む。以降は穏やかなままで、周りに草原が見えたりしながら、1時間程でなつかしの登山道に着いた。
時間もあるので、草原の中の木道を玉子石まで歩き、それから少し戻り、分岐から中ノ岐林道への道に入る。指道標はないにもかかわらず、しっかりした道だ。この道を標高1950m付近まで15分程下り、池ノ沢の支沢へヤブをこぐ。10分程で沢床に着き、少し下ると水が出てくる。
源流の二俣からは水量も増え、巻きを交えながら順調に下っていくが、次第に両岸が高くなり、巻くと大きくなりつまらないので懸垂が多くなる。しかも、深い滝壷もあり、懸垂後泳ぐ滝もあった。また、ゴルジュ内のため支点にするブッシュがなく、岩を支点にしたため、長いシュリンゲが必要で、8回の懸垂で私の古いお助けひもやシュリンゲの在庫が一掃となる。中流部二俣がら振り返ると、下ってきた連爆帯が見え、下流もゴルジュがまっすぐで次の二俣付近まで見下ろせた。ここからは連続する滝もクライムダウンでき、下流部二俣に着く。川原も広がったことや地形図でもなだらかなことから、広けていると勝手に思い込んでいたが、そんなに甘くはなかった。次第に両岸がスラブ状になり、クライムダウンできない滝を巻くと、もう夕闇状態。久々にヘッデンを付けての懸垂で5m滝を降り、ナメ小滝を下ると平ケ岳沢出合だった。ここからは、昨日に歩いているので気も楽だ。ただ、小ゴルジュが続き、林道には上がれないので沢を遡る。ルートを思い出しながら小さく巻いたりへつったりして、昨日の倍の時間はかかったが、無事にテン場に着く。すぐに薪を集め、盛大に焚き火をし飲み始めるが、さすがに疲れているためか、私は焼酎を飲みきれなかった。
翌日は、林道を帰るだけなのでゆっくり起きて焚き火をつけるが、雲行きが怪しい。朝食をとっていると、小雨がパラついたりし、9時過ぎには本降りになる。テントを撤収して林道終点に行くと、またまた驚いたことにマイクロバスが4台もいる。さらに驚いたことには、金を払うから乗せてくれと頼むが、満員だから4人は無理とのこと。少なくとも20人×4台=80人がこの登山道から平ケ岳に登ることになる。エアリアマップには登山禁止と書いてあるのに。釈然としないまま、小雨の中、林道を3時間歩いた。 (記:佐藤)
<コースタイム>
9/17 雨池橋(8:20) 二俣林道分岐(10:00〜10:20) 西ノ又沢出合(11:20〜12:40) 林道終点(14:20) 平ケ岳沢(14:25)
9/18 平ケ岳沢の仮設橋下(泊り場)(6:25) 二俣ノ滝上(7:40〜8:00) 5×15m逆くの字滝上(9:45〜10:10) 源流二俣(10:35) 登山道水場(10:55〜11:10) 玉子石(11:30) 登山道分岐(11:35) 池ノ沢支流沢床(12:15) 源流二俣(12:30) 2段8m滝下(13:00〜13:30) 中流部右岸の沢出合(17:00) 下流部右岸の沢出合(17:40)平ケ岳沢出合(19:00) 泊り場(20:00)
9/19 泊り場(10:00) 林道終点(10:05〜10:15) (休憩15分) 雨池橋(13:00)
<1/25,000地形図>
平ケ岳