大峰・白川又川口剣又谷

2008年5月3日~6日
L松之舎、長南、立田

2008/05/03 大峰:白川又川口剣又谷

 入会後2回目の春合宿参加となりました。4日間という長い時間を沢で過ごすのは初めての経験で、例のごとく、山行前には不安と緊張でいっぱいのままのスタートとなりました。ただ、とっても興味深かったのが山行のルートです。天河弁財天の真横に下山するルートは、以前天川弁財天に足を運んだことのあった私にはとっても興味深かったのです。

車でブーンと訪れた場所に、今度はご神体である山々のルートを経て下山する。こんな体験めったにできるものではありません。人生って不思議なものです。白川又は関西方面ではずいぶん有名な沢のようであり、難易度も高いとのこと。奥剣と口剣の分岐までは明るく水も緑もきれいな沢でした。ただ、口剣に入ってからの、何とも言えない難問続きの沢には正直、口をあんぐりあけて呆然とするばかり。それでも最終的には登りきれてしまうものなのだ、とこれまた驚くというか目から鱗というか・・・。とりあえずケガさえせず「もう嫌だ?」と泣きわめかず、歩き続けてさえいるならば、前後に技術経験共に豊富なリーダーに挟まれることで、私でもあんなスゴイ沢にいけるのだなぁ?と、体はぼろぼろのぼろ雑巾のようになりましたが、また一ついい経験をさせてもらったと思っています。

5月3日 晴れ(1日目)
 バスが遅れてしまい、熊野駅前に到着時点ですでに予定より1時間の遅れがでてしまう。8:30頃タクシーに乗り込み現地に向うも林道閉鎖のため、予定していた場所よりも随分手前からの林道歩きとなる。おかけで3時間強の林道歩きとなり13:30林道終点。沢の準備をして下り、14:30、ようやく沢へと降り立つ。15:15、中ノ又谷出合い。17:00火吹谷出合いを越え、1日目のテン場となる。バスの遅れや、思わぬ林道歩きにより、ゆとりある1日目のルートだったはずが、なかなかのハードな1日目となった。

5月4日 晴れ(2日目)
 8:15テン場を後にする。光の射すきれいな水の中をじゃぶじゃぶと進む。9:30沢の右側をへつりながら泳いで渡る。9:30、右手に大迫力の赤い壁?が見えて来る。この赤い壁はさまざまな記録に写真付きで報告されている、なかなかの見所。ここを過ぎてすぐ、右を巻き、9:50、717地点。その後も、狭いゴルジュを見下ろしながら進み、11:40、水晶谷出合いに降り立つ。水晶谷にて立派な水晶を見つけた、との報告があったので、水晶あったりしないかな?と思ったりしたものの、もちろん見つけることはできず。しばし、昼食休憩をし、12:15、出発。水晶谷の方から大きく高巻き、その後20m程度の垂直の懸垂下降にて本流に戻る(13:40)。訓練で垂直懸垂をしていて良かったとしみじみ思う・・・。本流を進み、15:00、奥剣の出合いの滝を右横目に口剣又谷へと足を進める。しばらく本日のテン場を探し、15:40、テン場到着。2日目の遡行が終わる。明日に備え今日も私は早めの就寝。とはいえ、すでに体中は青あざ筋肉痛で、寝返りを打つ度に目が覚める夜となりました。

5月5日 くもり時々雨
 今日はいよいよあまり遡行記録がない口剣又谷の遡行。朝から天気がぱっとしない中、7:45にテン場を後にし、遡行スタート。朝一のしょっぱなにゴルジュの滝。左側をザイルを出してもらい登る。進むにつれ、水量は減り、だんだんと岩の目立つ沢になってくる。ここからは、まさに一難去って、また一難とばかりに、チョックストーンが何度も登場し、行く手を阻む。
 天気も悪く両脇はそびえ立つ岩に挟まれ、行く手には難問。私の不安ボルテージは上がる一方でしたが、遡行終了後の長南さんと松之舎さんの話を聞いていると・・・。「今度の難問はどう解く?って聞かれてるみたいで楽しかったよ」とのこと。なるほど、もはや格の違いです、ね。私なんて、お2人がどう進むかを話し合ってる様子を見ているだけで、あぁこっちもダメなんだ、今度はこっち?あぁ、こっちもとっても難しそうだ・・・。と、ただただ不安度倍増だったのに、お2人は謎解きを楽しんでいる最中だったのですねぇ・・・。
 もうこれで最後だろう、というチョックストーンをクリアし、詰め上がり登山道へ。弥山小屋を目指して進むも、私の進むスピードの極度の遅さに、当初の予定の狼平まで行くのは断念し、弥山小屋にて3日目の山行を終了。荒れ狂う雨音の中、贅沢にも小屋泊。

5月6日 晴れ
 8:00下山スタート。12:30前に天川温泉に着く。下界ではオートキャンプを楽しむ家族連れの姿が川筋に見え、あぁ、なんてのどかなんだぁぁ、と妙に感慨深い気分になってしまいました。
(記:立田)

<コースタイム>
5/3 8:30熊野駅出発~10:15林道の途中で下車~13:30林道終点13:50~14:30白川又入渓地点~15:15中ノ又谷出合い~17:00火吹谷出合い
5/4 8:15出発~9:30赤い壁~9:50 717~11:40水晶谷出合い12:15~13:40懸垂下降後本流へ~15:00奥剣又谷出合い~15:40テン場
5/5 7:45遡行開始~8:30 1090~←細かい時間が必死だったらしく不明、19:00頃弥山小屋着
5/6 8:00弥山小屋~8:45狼平~12:15天川温泉

Pocket
[`evernote` not found]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください