奥利根・宝川板幽沢奥布引沢〜矢木沢川東メーグリ沢下降〜矢木沢川本流(芝倉沢)〜登川ヒノキクラ沢下降

2008年10月20日〜22日
大塚

コンセプトは「単独であること」「登山道がないこと」「長い距離を歩くこと」
4つの沢を繋いで2つの藪山を踏みに行く気ままな山旅は、好天に恵まれて会心の山行となった。

2008/10/20 奥利根:宝川板幽沢~矢木沢川東メーグリ沢下降~矢木沢川本流~登川ヒノキクラ沢下降

10月20日(晴れ)
宝川温泉から林道を歩き、板幽沢橋から入渓する。板幽沢は今年の7月に下降しているが、その時と比べるとかなり水量が少ない。

苔が繁殖していて歩きづらいが紅葉はちょうど見頃で、下の大滝と上のナメ滝は錦秋に彩られた美しい姿を見せてくれた。同じ沢でも3ヶ月季節が違うだけで随分と印象が違うものだ。
奥布引沢の標高1350m付近に幕営。秋ならではの恩恵にあずかり、楽しい夕べの食卓となる。鹿の鳴き声を聞きながら静かに就寝。
10月21日(晴れ)
奥布引沢をツメ上げて布引山のピークを目指す。小湿原を過ぎると水が涸れて源頭の様相になるが、傾斜が緩んでからは笹薮になりこれが意外と長い。背を没する高さの笹をひたすら漕いでゆくと、次第に笹は腰くらいの高さになり、雨ヶ立山のピークが右手に見えるようになる。左にナルミズ沢の切れ込みを見下ろしながら、なおも笹を漕いでゆくと段々と傾斜がなくなり、丸く小広い笹原の布引山山頂に登り着いた。山頂は360度の大展望。利根川源流の山々や谷川、武尊はもちろん、越後三山や荒沢岳、会津駒ヶ岳や日光白根山も秋の朝の澄んだ空気の中に、ハッキリと見ることができた。
山頂から東メーグリ沢を下降する。上流部にある幾つかの滝は、簡単に巻き降りるかクライムダウン出来る。地形図にある滝記号は落差20m程の美しいスラブ状の大滝で、左岸のブッシュを繋いで巻き降りる。左俣を合わせるとトイ状のナメ小滝が続き、その下の5mと7mの滝は右岸から高巻き、懸垂下降で沢床に降りる。下部は平流になり最後の3m滝を小さく巻き降りると、矢木沢川の本流と合流した。
矢木沢川の本流は明るく開けて気持ちが良い。魚止滝を左岸から高巻くと、あとはのんびりとした河原がジロウジ沢出合の先まで続く。小ゴルジュを高巻き、四条5mの滝を越えると西メーグリ沢出合。ここからはやや両岸が狭まり、幕営適所がなくなりそうなので、標高1040m付近の小台地を幕場にした。

10月22日(晴れ)
幕場からしばらく行くと両岸磨かれた渓相になり、V字谷に3mの石滝が懸かる。これを越えると赤羽沢の出合で、赤羽沢6m、本流(芝倉沢)5mの両門の滝が懸かる。本流の5m滝を登るとその上には小ゴルジュに小滝が懸かり、左岸から高巻くが意外と悪く空身で登る。しばらく平凡な沢を行くと再び両岸狭まりツルツルの二段滝が懸かる。このゴルジュを右岸から高巻き、一つ上の5m程の滝上に懸垂下降で降りると悪場は終り、穏やかな流れになった。
1400m二俣を右に入り、一歩が微妙な小滝を越えると水が涸れて源頭になる。背の低い笹を漕いでゆくとポッカリと草原に出て、その上が檜倉山の山頂だった。頂上部分は笹原だが、山頂の南東面は草原が広がり、小さな池塘を配した品のある山頂だ。草原に腰を下ろし、昨日とは少し角度の変わった奥利根の山々を眺めながら、いつもより少し長い休憩時間を楽しんだ。
檜倉山から直接北西方向に下りる沢はかなり傾斜がキツそうなので、山頂から国境稜線を北へ進む。尾根が北東に向きを変えて再び北進する地点 (刃物ヶ崎山へのジャンクション地点) から、ヒノキクラ沢に下降する。この沢筋は傾斜が緩く、楽に稜線から降りることが出来た。ヒノキクラ沢は延々ゴーロの単調な沢で予想通り下降向きの沢だった。中流部に一箇所ゴルジュがあるが難なく通過でき、下部に行くほど沢幅は広がり、登川合流点の大分上で堰堤の工事現場に出た。付近は大規模工事中で、今後大きな堰堤が多数出来そうな気配。登川の右岸には地図にない林道がここまで延びていた。
この林道で工事関係者の車に拾われる。歩いて清水集落まで行くのがこの山行のコンセプトの一つだったのだが、「六日町まで乗せて行くよ」との甘い声に誘われて車中の人となった。
(記:大塚)

※沢名は「奥利根の山と谷」を参考にした。(1/25,000地形図表記名とは異なる)

<コースタイム>
10月20日 宝川温泉(10:25)〜板幽沢橋(11:25−50)〜下の大滝(13:00)〜布引沢出合(13:35)〜菊石沢出合(14:25)〜標高1350m幕場(14:50)
10月21日 幕場(7:15)〜布引山(8:50−9:15)〜東メーグリ沢1320m二俣(10:20)〜左俣出合(12:10)〜矢木沢川本流との出合(13:40−14:00)〜ジロウジ沢出合(14:35)〜西メーグリ沢出合(15:15)〜標高1040m幕場(15:40)
10月22日 幕場(6:30)〜赤羽沢出合(6:50)〜標高1400m二俣(9:20)〜檜倉山(10:45−11:30)〜国境稜線からの下降点(12:00)〜堰堤工事現場(14:05)

<地形図>
藤原・茂倉岳・巻機山

Pocket
[`evernote` not found]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です