谷川・魚野川万太郎本谷

2009年9月26日~27日
五十嵐、ちば山の会2名

昨シーズンの幕岩で知り合ったちば山の会のUさんと、ようやく約束の山行を実現。上信越の谷の5つ星、万太郎本谷へ行くことになった。
前日は新座で拾ってもらい、土合駅で仮眠。経験年数は年々増えているが、実は土合駅に泊まるのは初めて。山に行かなくても経験年数は増えるし、実力とは関係なく経験年数は増えるもの。メジャーな万太郎本谷も初めてだ。もう一人のメンバーTさんも、以前行く直前にねんざをしてしまって初めてとのこと。Uさん曰わく、ベテランでなんでもできる強者。

26日 土合から電車で土樽に移動。天気はどんより。予報は晴れだったが、車道を歩くには好都合な感じ。沢に入るころよくやく晴れてきた。オキドウキョのトロは右岸バンドを行き、飛び込み移る。ぬれるつもりはなかったのに・・・。Tさんは右岸を突破しようとがんばっていたが、荷物のせいか最後の一歩がでずあきらめてドボン。それでふっきれたのかシャワーをもろともせずゴルジュを最後まで水線突破。私とUさんはずぶぬれにおそれをなし左岸を上がってしまった。どっちみち、飛び込んだから同じだったか(次回は必ず!!)
一の滝は水線の右。傾斜はゆるめだが外傾ホールド。草が生えていて少ない支点が見えない。右上ぎみに真ん中のブッシュをめざす。そのブッシュを乗り越え、スラブの間の草をつかみながら慎重にスラブをのぼる。8.5の50mロープを使って、中間8の字で登らせてもらったが、ロープが足りず、途中でセルフビレイをとってロープを引き下げた。あまり登られていないようだ。
先週斎藤さんと松ちゃんが登ってオタキノ沢を見ようとインゼルを左に入り出合へ。見事なスラブと紅葉に「お~!」と歓声。そこはすでにオタキノ沢に入っていたので、やぶトラバースして本谷に戻る。
二の滝は本谷の真ん中に立ちはだかっているが問題なくクリア。本日のテン場を探しながら歩く。何箇所かテン場跡を見送り、戻るのも癪なので、ゴルジュ手前のテン場を手直しして広げると、本日見た中で最高のテン場ができた。薪は少なくかなり広い範囲から集める。努力のかいあって、焚き火を楽しむことができた。

27日 ゆっくり6時起床。ちば山の二人は手際がよく7時半出発。テン場から小滝を越えていくとすぐ三ノ滝沢となる。一段目、Tさんは水線すぐ右の細かいフェースを凝視していたがピンがない。Uさんが普通はここと思われる右壁から登り中央スラブまでリード。二段目はTさんが右の水流沿いをフリクションで突破、中段バンドから水流左へ。中間支点をとらずに登ってしまったのでひやひやものだった。かなりむずかしそうなのでここはラストにしてもらう。下部の水流は、渡るところがフリクションがきかず、ここを渡ってはいけなかったと気づいたときには遅かった。足がすべってテンション!結局、ロープたよりにずりあがる。上部は、快適でひやひやしたのは危惧だったと登ってわかった。この二段目は右のルンゼ状に入る水流をのぼり、ブッシュを利用して落ち口にトラバースするともっと楽に登れるだろう。今回の山行の核心、楽しませていただきました。
三ノ滝を越えるといっきに源流部のゴーロ&小滝になるが、ふたたびスラブが連続しそのまま直下ほんの少しの笹までやぶこぎなしでつめあがる。谷川の紅葉を見ながらで最高ランクのつめだ。残念ながら登山道にでるころにはガスにつつまれてしまった。天気とメンバーにめぐまれ、とても楽しい2日間だった。(記:五十嵐)

<コースタイム>
26日 堰堤出発9:50~オオベタテ沢10:15~川棚沢10:40~井戸小屋沢11:40~大グリ沢12:25~一ノ滝下12:55~ニノ滝15:10~テン場15:40
27日 出発7:35~三ノ滝上8:50~二俣9:15~奥の二俣9:40~登山道11:05~肩ノ小屋11:10~天神平ロープウェイ12:30 

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