2012年6月30日〜7月1日 L増田、小南
6/30(土曜日)
昨年の現地雨天中止→竹葉館&温泉街堪能行動より一年、本来の沢山行へとリベンジとなる。早朝始発にて一路JR中之条駅へ、AM8:17到着今回は時間短縮を兼ねてタクシーにて四万川ダムへ向かう。ダムの周回道を本流の流れ込みに架かる橋のたもとの林道入り口にて下車、身支度をしAM9:23行動開始となる。
入渓点を探しつつ林道を進む、途中本流に架かる湯の泉橋(立派!!)から川床までは30m程の高さがあり、ここでは入渓できないが先に進むとガードレールの切れ間からスロープとなり整備された入渓道??が現れる。降雨量の測定装置なのかその類の点検道なのかわからないが入渓路は明確であった。
ネットで検索し参考にした記録では、林道終点まで行き、トロッコ軌道跡を進み入れ流れ込みを入渓とあった。どちらにせよ林道はさほど長くなく、ダムサイトから林道終点までは2キロ程ではないかと思われる。
本日は天気も良く水量も多め?水質も綺麗な部類にはいる美しい沢色である。四万川本谷はコバルトの粒子が流れ込んでいるとのこと、四万川ダムの湖面はエメラルドグリーンとのうたい文句?? まぁ、温泉成分が流れ込んでいるのであろうから、お魚さんはまったく姿を見えずじまい。沢床にはまだコケ類は見えず真っさらそのもの、しかし、乾いている岩肌は何か粉っぽく平坦なところでも歩きづらい、早々にタビを濡らし足ならし。
本谷下流部はバラエティー豊富な沢筋であり、ナメ床・ゴルジュ・淵・ゴーロ・広河原と飽きのこないこと、水路状の釜を持つ小滝が所々にあり、流れに足を取られながら慎重にヘツリ突破、前を行く増田さんの華麗なヘツリ&一跨ぎ… あれ? 跨いで踏ん張っている後姿がだんだんと傾き… ドボン!! 流れていく増田さんを満弁の笑顔で見送るわたし。
沢の難度を求める方には全くもって楽しくない沢形状が続く、高低差はさほどなく歩きやすい沢なのだが長い。この下流部をショートカットしようと考えるのなら、所々に残っているトロッコ残路を行くのもありなのかもしれない。
昼の休憩後、見応えのあるゴルジュ帯にさしかかり、空気がひんやり冷気をおびてくる。沢筋がうねうねと左右に蛇行し、がっつりと削られた深みのあるゴルジュ、所どころ残置シュリンゲ… 程よい高さの連滝帯… もうそろそろ飽きてきて… で、広河原に沢形が変化… 広い!! 中流部はゴーロと広河原が交互に続く、左岸側からは名前の付いた枝沢が順次流れ込み、この枝沢を使って稲包山を経由し林道下山をルートにすれば、早朝発の日帰りルートとなりうるかも。枝沢の本数を地形図と照らし合わせつつ平坦な中流部を延々と歩く、所々に沢とは色合いの違う伏流の流があり、白く濁っていたり赤茶けていたりと、さすがに湯気は出ておらず臭いも微妙〜 昼休憩の後の平坦な歩きに眠気が始まりウトウト歩きに、巨石帯が現れ始めようやく広河原から解放となる。
ナメ状小滝帯が続き3.5mの直滝を左から直登後ゴーロが続きでまたまた広河原登場
もうそろそろあきてきて… 連続した小滝群の小カマ付、沢幅もだんだんと狭まり直登不可能なカマ付2段状5mの滝、落ち口を覗き込んで考えてみるが無理、少し戻り右側の泥壁をよじ登り、トロッコ路跡を薮漕ぎで進む。
テン場予定地のコシキ沢との二俣まではあと少し、ゴーロと小滝群を進みpm3:54二俣到着。しかし、思いのほかテン場に適せずひとつ先の二俣に移動しテン場とする。pm4:06着。
テン場の標高が▽1020m、入渓点が▽789m、標高差がおおよそ231m… 何かにつけ長い一日であった。
7/1(日曜日)
am4:00頃目が覚める、心配された雨はまだ降ってはいない様である。うすら寒く二度寝に至らずにいると増田さんも目を覚めそのまま起床となった。お湯を沸かし昨晩の残り物で朝食・片付け・身支度し、am6:25二日目の行動開始しとなる。
本日は高低差800mを登り乗越して沢下降… 本日も何かにつけ長い一日となりそうである。
テン場二俣より左俣・黒尾沢へ進み入る、天候は曇りで少々ガスに包まれ肌寒い、黒尾沢はこれと言うほどのでなく、ゴーロ・ナメ・灌木・小滝・連滝帯どれもこじんまりとした登りが続き、徐々にぽつぽつと雨も降り始めた。一か所だけ15m級の滝(TP.1180)があり少々手こずる。滝左岸側はほぼ垂直の岩&泥壁となっており、薄らとシカ道があるかないか、右岸側も垂直の壁だが脇にざれたリッジがありそこから巻くことになった。
登るにつれ泥壁が立ってきて両手両足踏ん張りの小枝つかみで中間まで上がり、そこから一段上がって確保し尾根筋の樹林帯へと入り込む。尾根上から沢筋を見ると、程よい勾配の長いナメ滝が三か所ほど見える。そのあともゴーロ・ナメ・灌木・小滝・連滝帯が続き途中水が枯れそのまま進むと小規模の雪渓が現れた。慎重に上を歩き進むと水の流れが復活、何とも不思議で雪渓があると流れが途切れるのか?…疑問。
徐々に沢筋も源頭の雰囲気、雨も小粒〜中粒の降り出し風も徐々に吹いてくる。寒いので休憩も取らず一気に草と笹を掴み手掛かりにし稜線部(TP.1847 am11:39)に詰め上がる。
しかし、一面ガスガスの真っ白、雨風寒くとっとと湯之沢へと下降開始となる。
湯之沢上流部は時折ナメ床が現れるが短くあとゴーロ、中流部は巨石帯と灌木帯とゴーロで大きな滝はなく、これと言って…普通。一か所滝落ち口脇の岩の間を進み入れると、奥の薮で小熊らしい後姿… じゃれている? おぉぉぉぉぉぉ!! 静かに後ずさりし滝の落ち口から慎重にズリズリ下降。
沢と林道が交差する箇所(TP.1322 pm3:16)からスキー場へと登山道を進み、国道へと進む。
越後湯沢駅行のバスに間に合い、取り急ぎ着替え一路駅へ、駅構内の温泉施設がリニューアル工事の為、トイレにて簡易行水を行い新幹線で帰路に就いた。
一日目が晴れで二日目が雨模様の山行であったが、昨年の取りこぼしを無事におえたのが何よりであった。四万川本流は下流部〜登山道経由の日帰りが無難ではと思う。枝沢も藪薮かなぁ。
(こみなみ)
<ルートタイム>
一日目
ダムサイト・林道入り口(am9:23) 〜 オオマノ沢(TP.840 am11:20) 〜 板椿沢(TP.887 pm1:48) 〜 大門沢(TP.887 pm13:53) 〜イモリ沢(TP.902 pm2:26) 〜 三坂沢(TP.909 pm14:28) 〜 柏ノ沢(TP.929 pm246) 〜 大滝・2x5m(TP.961 pm15:25) 〜 コシキ沢(TP.1020 pm15:54) 〜 黒尾沢・テン場(TP.1029 pm16:05) ,(6h42)
二日目
テン場(TP.1029 am6:25) 〜 大滝・15m(TP.1180 am7:23) 〜稜線部(TP.am11:39) 〜 登山道交差部(TP.1322 pm15:16) 〜 登山口(15:40頃) ,(9h15)+バス停(2h)