日程;2012年9月1日〜2日
ルート;足尾・泙川鈴小屋沢右俣〜湯之沢下降
参加者;L増田、斉藤
今年まだ泊り山行のない斉藤さんと久しぶりの泊まりの私が、簡単なところで焚火を
し、日曜日は早めに下山というコンセプトの下、以前栗原川からナメ沢を下って行っ
たことのある鈴小屋沢に、まだ行ったことのない湯之沢下降をくっつけてみることに
した。
ゲートに車を止めると先着の男女2人パーティーがいた。聞けばあちらは三重泉を登
り、ニグラ尾根もしくはス沢下降とのこと。お先に失礼し林道を歩き始める。林道行
き止まり少し前の8kmポストのところの枝沢を下降。6年前の事故の時古市さんを担ぎ
上げた枝沢だ。本流出合で小休止して遡行開始。やがて三俣沢を分けると小滝がいく
つか続くようになり、広沢出合までは途中ゴーロの中だるみはあるものの、釜を持つ
中小の滝やナメが断続的に出現して結構きれいだ。左右岸に人工の台地が点在し、往
時の人の生活を感じさせる。
広沢出合の少し上流の右岸によいテン場を見つけ、不要なものをデポして上流を目指
す。湯之小屋沢との出合まではまあまあの渓相だが、湯之小屋沢に入ると平凡にな
る。斉藤さん曰く「ぬめらない奥秩父の沢」。確かに苔むしたゴーロは悪くはない
が、やがてそれに倒木が加わると評価も「五日市の沢」にまで下がった。かったるく
なったので、稜線まで詰めずに標高1500m辺りから左岸尾根の鞍部を目指すことにす
る。枝尾根に上がってみると明瞭な踏み跡があった。どうせ湯之沢に下ってもいいこ
とはないだろうと、それならこの踏み跡がどこまで続いているかを確かめるほうが面
白いと考え、踏み跡を下流に向かって辿る。1368mピーク北西鞍部でまだ続く踏み跡
に別れを告げて、左の眼下の湯之沢に下る。湯之沢は予想通り平凡でほどなく鈴小屋
沢出合、そしてテン場に帰着。
夜は雲が出て星空は望めなかったが、二人には十分な広さの河原で快適な焚火を楽し
む。斉藤さんからワインの提供を受け、自分の酒を飲みきらぬままタープの下に潜り
込んだ。
朝方、タープに落ちる雨音で目が覚める。大した雨ではないが早めの下山を決め、朝
食も取らずに撤収・出発。ときどき小雨が降ったかと思うと晴れ間も覗く変な天気の
中、昨日の入渓点を過ぎて沢沿いに下る。広河原の下の堰堤から踏み跡を林道に上が
り、来た道をたどってゲートに戻った。
このあたりの沢は雪解けが早く、技術的に困難なところはあまりないので、シーズン
初めの足慣らしには持って来いだと思う。が、しかしあの林道は長い。
<コースタイム>
1日目;ゲート(6:40)〜三重泉出合(7:40)〜泙川入渓点(9:10〜9:30)〜ナメ沢出合
(10:30)〜広沢上テン場(11:50〜12:10)〜湯之沢出合(12:30)〜枝尾根(14:00)〜鈴小
屋沢(14:50)〜テン場(15:30)
2日目;テン場(6:05)〜ナメ沢出合(7:00)〜本流広河原(9:00)〜ゲート(11:10)