奥利根:楢俣川狩小屋沢

2013/10/13-14 奥利根:楢俣川狩小屋沢

日程:2013年10月13日〜14日
ルート:奥利根・楢俣川狩小屋沢
参加者:大塚

朝発の電車で出発。水上から湯の小屋行きのバスに乗り、葉留日野山荘の脇からいつ

もの登山道といつもの林道を歩く。通い慣れた流域に入って行く気分はなかなか。今

回は自分の体のテスト山行なので様子を確かめながら歩く。5ヶ月ぶりの山だが思っ

た以上に体も心も前に出る。よい感じの入山ハイ。

いつもは狩小屋沢まで林道を行くが、今回はヘイズル沢出合から本流に降りる。楢俣

川には何度も来ているがヘイズル沢出合から本流を遡行するのは初めて。林道下とは

いえ未遡行部分を少しでも歩きたいという沢屋の助平根性だ。林道下の本流部分は

「平凡な流れ」と言ってしまえばそれまでだが、本流らしい瀞や淵も所々にあり、イ

ワナが走る姿を眺めながらの楽しい遡行となる。

本流に別れを告げて狩小屋沢に入る。狩小屋沢は1999年にキノコ採りで訪れて以来

だ。あの時はキノコを探しながら下流部だけ遡行したが、キノコは殆ど見つからず、

流れは平凡で穏やかだった記憶だけが残っている。

今山行は久しぶりの焚き火も目的の一つなので、薪と一人分のツエルトを張れる台地

があれば、下流部で泊まり場を決めてしおうと思っていた。丁度良い按排に豊富な流

木溜まりがあり「この辺りなら薪集めの苦労がいらないなぁ」と思いながら「ツエル

トを張る台地はないか?」と対岸を眺めながら沢の中を歩いていたら「ガルルルデ

ルゥーーーーー!!!」と獣の雄叫び。

「ヤバイ!」と思い、前を向いた瞬間に熊と目が合う。距離1〜2m位での接近遭遇

だ。幸いなことに熊は目が合った瞬間に斜面に駆け上がった。

駆け上がる熊の後ろ姿を見て「小さいな」と思った。恐怖感はあまり起きず「あっ!

カメラカメラ」とウエストベルトを探っているうちに熊は茂みの向こう側に消えた。

体長1m位だから小熊か?若熊か?

熊とこれだけ接近したのは初めての経験。逃げてくれたから良かったが、もし熊が興

奮して攻撃してきたら危なかっただろう。身長は自分の方が大きいが体重は同じぐら

い。ウエイトが同じだからって力は互角であるはずがない。牙と爪を持つ野生の熊に

襲われたらたまったもんじゃない。噛み殺される程の致命傷はないとしても自力歩行

ができない怪我をしたら単独行だから危険な事態となる接近遭遇だった。

状況として熊は私に気がついていて「こっちに来るなよ〜」とじっと身を潜めていた

ところに幕場を探しながらよそ見遡行の私が突入?あるいは熊もドングリ探しかなに

かに夢中でお互いにバッタリという感じか?

どちらにせよ熊がもっと早く自分に気づいていたら接近遭遇にはならなかっただろ

う。熊が自分に気づかなかった理由は風向きや沢音のせいだろうか。単独だがらこち

らの音や匂いも少なく、人間の気配が熊に伝わらなかったのだろう。

あの熊はもう近づいてこないと思ったが、もし母熊が近くにいると困るのでホイッス

ルを吹きまくり、少し上流の左岸を幕場にした。

朝4時に目が覚めたがまだ早いと二度寝、次に目が覚めたのが6時過ぎ。予定より1時

間遅い出発となる。

狩小屋沢は下部はゴーロ、中流部は小滝、ナメ滝、ツメはガレといった渓相。中流部

を除いては今一つといった感じで、楢俣川の支流の中では平凡だが楢俣オタクとして

はおさえておきたい一本。

至仏山の山頂から5月に登った平ヶ岳を拝むのが一つの目的だったが、残念ながらガ

スがかかっていて叶わなかった。

余力があれば笠ヶ岳経由で湯の小屋へと思っていたがそんな余力はなく、喧騒の鳩待

峠に下山した。

久しぶりの山だったが朝寝坊以外はマズマズ納得の山行。足は良く動いた。気持ちも

山に向かっていてメンタル面でも頑張れた。熊との接近遭遇も貴重な体験で今シーズ

ン唯一の沢登りとしては満足の山行だった。

半日行動×2で1泊2日の山行だったが、これが今の自分の等身大の山。楢俣川の支流

はこれで8本目。楢俣通いはまだまだ続きそうだ。

(記:大塚)

<コースタイム>

10/13 湯の小屋11:40−ヘイズル沢出合14:00−狩小屋沢出合14:40−標高1090m幕場

15:30

10/14 幕場7:45−至仏山11:50-12:10−鳩待峠13:45

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