北ア:新穂高〜黒部源流〜高天原

2014/05/01北 ア:新穂高〜黒部源流〜高天原

日程:2014年5月1日〜6日
ルート:北ア・新穂高〜三俣蓮華〜黒部源流〜岩苔小谷〜高天原〜雲の平〜祖父岳〜双六〜新穂高
参加者:稲葉

今年も赤牛岳を目指したが結局は高天原までしか行けなかった。滑落やホワイトアウトいつに無く大変だったが、ま〜無事に帰ってこれたので良しとしよう。

5/1

27日からの予定だったが予報が良くなく遅らせて1日に入山。予報に反して朝の天気は良くこのまま回復かと思いながら林道を歩き始める。

今年は林道の雪解けが早くワサビ平手前でようやくスキーを履けるようになった。デフリランドも相変わらずだが雪解けが進んだようでいつもより歩きやすい。が、秩父沢のデブリは大きく広い沢のほとんどを埋めていた。この頃から天気が雨・晴れ・雨・ミゾレと目まぐるしく変わり始めた。鏡平に13:30頃、天気が良くないので予定通りここで幕とする。

5/2

天気は回復して快晴の朝、槍・穂高が眼前に良く見える。他のパーティより先に出発して弓折から稜線を気持ち良く歩き双六小屋。双六山頂下をトラバースして三俣蓮華へ、いつもは樅沢側の急斜面に入り三俣山荘側に回り込むのだが雪が固いので、北側の穏やかな尾根上を雪庇が無くなるところまで滑り三俣山荘側に戻るようなルートを取る。適度な斜面で気持ちよかった。そこからトラバース気味に黒部源流へ、あまり下まで行かない所で幕とした。今日は一日快晴、鏡平を出てから誰とも会わず見かけずで静かな一日でした。

5/3

今日も快晴の朝で気持ち良い。岩苔小谷の雪の状態を気にしながら乗越へ8時過ぎに着いた。見ると今年は雪付が悪そうで雪庇のような大きな吹き溜まりが何箇所かあり乗越から直接滑り込めない。P2841の方へ少し登ると水晶への稜線側へトラバースしていけば滑れそうなところがあったので準備する。

雪はまだガリガリだがエッジが立つ程度には緩んできているので慎重に滑り込む、水晶小屋側に寄った辺りで下まで綺麗な斜面が続いているところがありそこから下へ、最初の数ターンがうまく行ったのでコリャいけると思った矢先にバランスを崩し右手を着きそうになったところでエッジが抜け滑落状態で落ち始める。

何とか止めようとするが右足の板が外れ上に飛んでいった。平らな斜面は遥か先、あそこまで行っちゃうかなと思いながら左足一本で抑えているうちにようやく止まった。良く分からないが100m位は落ちた感じがした。とりあえず足場を確保、アイゼン・ピッケルを出して外れたスキーを取りに行き、緩い台地上の所まで滑り降りて一休み。危なかったけど以外と冷静に対処できたかな?と思っていると右腕がずり剥けで血だらけなのに気が付き痛くなってきた。今日も暑くなりそうだったので半袖の上に薄いヤッケのみの軽装だったのがまずかった、とりあえず頭に巻いていた手拭いで軽く保護して高天原へ向かう。

小屋を確認、温泉沢へ向かうが手前の小沢が割れていて対岸に行けない。空身で上流に向かうがかなり上まで行かないと雪が繋がっていないようだ。滑落した事で赤牛はあきらめていたがまだ昼前、のんびりする。明日の雲の平への登り返しを考えて対岸の尾根への取り付き付近で幕とした。昼過ぎから小雨がぱらついてくる。今日も誰にも会わず、見かけず。さらにレース
すら見なかった。

夕方には雨も上がり辺りが静まりかえる。チビチビと飲みながら反省・・・なんか良く眠れなかった。

5/4

朝、天気は良いが寒気が入ったようでバリバリに凍りついている。雲の平への尾根に上がると雪付きが悪く朝から苦労させられる。P2439手前が急でアイゼンを使う。雲の平に上がると北アのど真ん中と言った感じで眺めは最高。

祖父岳へ向かうと久しぶりにトレースと人が動いているのを発見。だが祖父岳の登りでバテてくる。当初は源流への急斜面を滑るつもりでいたが、滑落がトラウマになったようでとてもそんな気にならない。安全策で岩苔乗越から往路を戻る事にした。乗越へ降りていくと岩苔小谷側から登ってくる人発見。祖父岳北面を滑ってきたようだ。軽く挨拶。3日振りに人と話した。

ここから源流へ滑り込む、できれば双六まで行こうと思っていたがバテもあり三俣山荘脇にテントを張る。

5/5

予報は良くないし朝はガスがかかり始めて風も出てきた。でも、行動できない程にはならないだろうと根拠もなく考え8時頃出発する。出たときは視界2-300mはあったと思うが三俣蓮華に近づくにつれ10〜20m位,黒い岩が出てない所は真っ白で何も分からなくなった。風もあり稜線はとても無理なので双六の中間をトラバースするルートを取ることにする。

普通は滑り込むのだがホワイトアウト。シール・アイゼンのまま降りていく。カールの反対側まで行って右端に沿って降り最後をさらに右に行く、はずだったがいつの間にか弥助沢の方に落ち込むカールの中に立っていた(GPS確認)。なんでここにいるの?と自分の方向感覚のなさにあきれる。

この頃から風雪も強くなりその上すごい湿雪でウエアもビショビショになってきた。GPSを頻繁に確認、コンパス・高度計と完全に計器頼り、それでもうっすらと見えた小尾根が未だ手前のだったりとホワイトアウトにはまっている。風も谷の中でこんなに吹くの?といった感じで困ったもんだ。

そんなこんなで双六の小屋がうっすらと見えたときはほっとした。今日中に降りれればと思っていたが小屋のコルから双六谷へは何も見えないほどの風雪。諦めて冬季小屋へ向かう、結局予備日を使う事になってしまった。

5/6

朝、風は相変わらずだが時折晴れ間が見える。双六谷に滑り込むとようやく風から開放された。休み休みのんびり谷を滑っていくと晴れ間も多くなり穏やかで癒される。大ノマ乗越に登り返し穂高を眼前に一休み。そしてグサグサ雪の大斜面に最後の滑り込み。ここでも滑落のトラウマ?何回もコケながらになっていた。ワサビ平からはスキーを担ぎトボトボと新穂高まで歩いて終了。

登山指導所の前でTV局の人が取材に来ていて昨日の穂高の遭難を知りました。5泊6日もかけた割には1日6-7時間位の行動であんまり動けなかった。体力・技術・気力とも落ちているのを実感。ともかく無事降りてくれたので、もーいいかな。。とその時は思っていたのだが、記録を書いている今思うとまた頑張ろうかなどと思い直している。

(記:稲葉)

コースタイム

5/1 新穂高 6:10 〜 林道の橋のところ 8:50/9:10 〜 鏡平 13:30

5/2 鏡平 6:30 〜 双六小屋 10:00/10:30 〜 三俣蓮華 13:45/14:00 〜 源流テン場 14:30

5/3 テン場 6:45? 〜 岩苔乗越 8:10/8:30 〜 岩苔小谷台地状 9:20

〜 高天原 10:40 〜 温泉沢 〜 テン場 13:10

5/4 テン場 6:40 〜 雲の平 10:30 〜 祖父岳 12:35 〜 岩苔乗越13:40 〜 三俣山荘15:10

5/5 山荘 8:00 〜 三俣蓮華 9:15 〜 双六冬季小屋 13:00

5/6 小屋 8:00 〜 大ノマ乗越 10:30/10:50 〜 ワサビ平 13:30 〜 新穂高 15:20

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