「11.エッセイ」カテゴリーアーカイブ
6月会山行【総括】
源頭のラジオゾンデ
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2004/08/12 奥利根:奥利根横断 |
5年前。奥利根の山と谷を1週間かけて横断した夏のこと。
3日目。奈良沢川小沢四番手沢の源頭あたりの雪渓で「ゴミ」を見つけた。発泡スチロールの弁当箱くらいの大きさのもの。なんだろうと、場所を考えると普通のゴミとは考えられなかったので雪渓の厚さを気にしながら拾いにいった。
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山菜親睦・太源太周辺
2009年5月16日
(担)古、佐、松、関、池、山、戸、増、小
気合を入れて臨んだにも関わらず、翌日の荒天が見込まれた為、日帰りになった。
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なめとこ山のこと
11月初の三連休の山行は、花巻の奥、鉛温泉の湯治場をベースに、豊沢川周辺の沢を日帰りで遡る計画に参加させて頂くことになりました。近くには宮沢賢治ゆかりのナメトコ山があるとのこと。一体どんなところなのでしょう?
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さ〜ぁ 家に帰ろう!
私は山に登るよりも、山を思い過している時間が好きなのかもしれない。
山行を重ねるほど、臆病になって来た。
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“村の新酒の葡萄酒”
長々と勢力を保って列島を残暑で包み込んでいた高気圧もようやく勢力を弱め、秋めいてきた今日この頃、朝の通勤サイクリングも少し肌寒くなり、金木犀の香りが晩秋へと導きつつ。
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「秘密兵器」
今回の夏合宿に、大鳥小屋でわらじの方々とお会いした時、その会話の中で“秘密兵器”という言葉がでてきた。そこでピンときたのだ。他の人はどのような“秘密兵器”を使っているのだろう?そして、その“秘密兵器”の知恵を共有することができたら、きっと沢ライフはもっと快適になるのではないだろうかと。
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「月とお酒」
白い猿
岩手県花巻温泉峡、豊沢川上流右岸にあるひなびた感じの鉛温泉に「白猿の湯」という風呂がある。階段を下りた地階にあるが、天井が高く開放的で明るい。深さが1.25mもある、立って入る珍しい温泉だ。名前の由来は、約600年前に1匹の白猿がこのお湯に入っていたからというものだ。
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沢杉
沢杉という木をご存知ですか?文字通り沢に生える杉です。富山県の黒部川扇状地の扇端部、海岸近くの吉原地区に自然公園「杉沢の沢すぎ」としてほんの少しだけ自生、保存されています。 続きを読む 沢杉
植物の紅葉と落葉について
これからの季節、山々が紅葉に染まり一年中で一番美しい季節を迎える。沢登りにおいても白い岩肌と赤や黄色のコントラストは目に鮮やかだし、源頭部で草紅葉に包まれるときは感動的ですらある。
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思い出の渓
5万分の1の地形図(※1)の「大鳥池」を開くと、その中央を南北に縦断するゴルジュ記号が目に付く。そう、皆さん良くご存知の八久和川だ。初めて遡行したのは、もう30年近く前の8月のことである。当時はまだ学生だったので、10泊で八久和川から出谷川の東俣を遡行する先輩の計画に乗ったものだった。 続きを読む 思い出の渓
「彼」の時代の山
奥利根湖の湖岸道に「見返り峠」という峠がある。矢木沢ダムの完成が昭和42年なので左岸につけられたこの湖岸道と見返り峠は古の人々が行きかった峠ではなく、利根川の源流域に入るためにつけられたものなのだろうか。現在は船でのアプローチが可能となったため湖岸道は荒れ果てている。ダム湖がない時代、奥利根の源流域に向かった先達たちはみなこの峠を越え源流域に向かっていったのだろう。 続きを読む 「彼」の時代の山
沢登りって臨機応変?
学生のときに通っていたお茶の先生から「臨機応変にね」と連発されたのがきっかけですが、なかなか奥深い言葉だなと常々思っていました。 続きを読む 沢登りって臨機応変?
『沢ぐるい』の血?
私が一人で北アルプスなどの登山道歩きを始めた頃、母から「山登りをしている父(つまり私の祖父)の写真がある」との話しを聞いた。 続きを読む 『沢ぐるい』の血?
新米リーダーが思う事
入会6年目になる今年からリーダー会員になった。途中休会していた時期もあるので、大した山暦を積んでいる訳でもなく、リーダーと呼ばれるには経験、実力共にまだまだ足りないのだが、そんな私にリーダーを任せてくれた会の仲間の期待に応えるべく、今年は真剣に山に向かっている。 続きを読む 新米リーダーが思う事
どう満足するか
学生生活も残りわずかとなった。1年余計に通ったためか、「あっという間だった」というよりは、「ようやく終わった」という感覚の方が強い。
会の活動に関しては、最後の1年間は片手で数えられるほどしか山行に参加しなかった。 続きを読む どう満足するか
スキーツアー雑感
テレマークスキーによるツアーを始めてから十数年になります。休日を全部埋める勢いで足繁く雪山に通ったものですが、足の故障や、体力、気力の衰えを自覚するに及んで山行回数も激減してしまった今日この頃です。自分にとって、体力の最も充実した時代の中心に据えた(或いは取り憑かれた)テレマークツアーとは何だったのでしょうか。
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温泉三昧?
私は温泉が大好きである。特に白濁していたり、硫黄臭のするのが最高だ。山に行けば、ほとんど下山後に麓の温泉に立ち寄っている。冬は山には御無沙汰してしまいスキーに通うが、宿の多くは温泉である。従って、年間30回以上は温泉に行くことになる。 続きを読む 温泉三昧?
「秋山図」のことなど
或る初秋、台北の故宮博物院を見学した。期待と現物の邂逅は悲喜こもごもで、三,四千年前の作ながらかくしゃくたる青銅器の群れは私の貧弱な頭脳に歴史のリアリティーを感じさせるにはスケールの大きすぎる代物で、宋~清朝の青・白磁の数々も工芸品としての精緻さにはやはり息を呑む思いであったがどうも詫び寂びの茶陶芸術に毒されている感性にはいまいち響かなかった。 続きを読む 「秋山図」のことなど
晩秋のE山脈にて
夜、沢に着いて河原を探した。流れの少ない貧相な沢型で、仕方なくそのすぐ脇に続いている山道の上に2人パーティーがようやく横になれるようツェルトを張った。夕食にありつきながら、11月上旬のE山脈にもまだ秋の柔らかなぬくもりが空恐しい冷たさをたたえた闇の中にほんのり漂っていることが感ぜられて、ほっとする。 続きを読む 晩秋のE山脈にて
電車山行の味わい
電車で行く山行が好きだ。一人で登っていた頃はそうでもなかったのだが、この会に入って仲間と行くようになってから少しずつそう感じるようになった。電車の何がいいのか思いつくままに書き並べてみた。
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山の夜
『山の夜』といっても、沢での焚き火の夜の物語や雪山の魍魎との一夜の話ではない。
この二年、山に入る日数が年間70日を超えてしまい思うところがあった。いったい私はどれだけの山を覚えているのだろう、どれだけの風景を思い出せるのだろうかと。 続きを読む 山の夜
細尾峠
もうかれこれ10年ぐらい昔の話である。
雪に閉ざされた峠の小屋で冬篭りしている老夫婦がいるというので、二人で訪ねて行ったことがある。 続きを読む 細尾峠
増水にご注意
沢の中での増水、とりわけ鉄砲水は危険なので注意するようにとガイドブックには良く書かれていますが、会員諸氏で増水で辛い目や危険な目に会った人は少ないと思います。そこで、恥を忍んで私の経験を紹介したいと思います。
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野草を喰らう
今年の山菜もフキノトウではじまった。
会津三岩岳の避難小屋で食べたフキ味噌が今年の初山菜。登り口で採ったフキノトウをフキ味噌にしたわけだが、あの強烈な香りで飲む酒はまた格別なものがある。ちびちびやるには丁度よい香りと塩加減。
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好きな山は深くて青い遠くの山
山をはじめてもうかれこれ20年近くになる。20年もやっていれば嗜好やスタイルなどが変わってもよさそうなものであるが、何故か全く変わっていない。山をはじめた年の冬に山スキーに手をだし次のシーズンには沢に入っていた。 続きを読む 好きな山は深くて青い遠くの山
ヤマシネマ
山に多少なりとも関係ありそうな映画を独断と偏見で選んでみました。
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森へ帰るサル
里山の風景が広がる散歩道。おなじみの犬や人が田んぼの中道に集まり、犬どうし駆け回る。ときおりジャーキーやパンを投げてやると、うちのゴンザレスはぼんぼんぶりを発揮する。少し大きいエサだと、小分けしてからゆっくりと味わっている。 続きを読む 森へ帰るサル
山と神社とミゾゴイと
高尾にある実家の裏山で聞こえてくるボ、ボー、ボ、ボーという木管楽器のような声が気になりだしたのは、今から5年ほど前の初夏のことだ。胸に響くような低い柔らかい声だ。録音をして鳥に詳しい知り合いに聞かせてみると、ミゾゴイという木の上にすむ鷺の仲間であるとのことだった。 続きを読む 山と神社とミゾゴイと
「沢ヤと自然保護」考
「自然は無限で不変のものである。人間ごときが傷つけられるものではない」。多かれ少なかれ私たちは漠然とこう感じている。特に広大な自然に接することの多い山ヤ・沢ヤにとっては、自分たち人間が非常にちっぽけに感じられるほどのスケ-ルの違いを感じることも多い。 続きを読む 「沢ヤと自然保護」考
イヌワシがカラスに食べられちゃった話
皆さんはイヌワシという鳥をご存知でしょうか。翼を広げると2メートルにもなる大型の猛禽類で、日本各地の天狗伝説の主は実はこのイヌワシだったのではないかという人もいます。 続きを読む イヌワシがカラスに食べられちゃった話
熊の話
奥美濃の報告書の中で、妙に印象に残ったのが、「ツキノワグマの親子が人の気配にも構わず、冬眠準備のために木の実を貪っていた。」というところです。 続きを読む 熊の話
妻からのひとこと
私の夫は沢登りが趣味である。 他にはたいした趣味はない。
結婚して3年になるが、結婚したころは関西に住んでいたこともあり(関西には行くところがあまりない)、ただやたら荷物が多く場所ふさぎで困ったもの位にしか思っていなかったが、東京に転勤になったとたんに山へ行きだし、迷惑している。
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便所の地勢図
なんだか、便所に地図を貼っている変な奴ということになってしまっているらしいけど、そんなに変かなぁ。確かにうちの便所には20万の1の地勢図が何枚だろ?20枚ぐらい、地域でいえば朝日連峰から紀伊半島の半ばまでの地図が便所3面に貼ってあるけれど、変かなぁ。 続きを読む 便所の地勢図
山道具考
山に行っていないとき、山道具の手入れをしたり、山道具屋へ行ったり、山道具の記事やカタログを見てあれこれ考えるのは、山を趣味に持つ者の楽しみの一つではないでしょうか。 続きを読む 山道具考
遡行図考
(作図の意義)
最近の山に行けない休日、未整理だった遡行記録を少しずつ整理して、山中の雰囲気をささやかながら味わう時間を貴重に感じています。 続きを読む 遡行図考
逍遙用語の基礎知識
あ
【あぶ(虻)】夏場の沢ヤの天敵。史上最低の虫。
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ぼんやり山用語辞典
《雨男(雨女)》
広辞苑によれば、「その人が何かをする日には必ず雨が降るといわれる男性(女性)」。
天候が不順である。冬の少雪、春先の少雨、5月~6月の日照時間の少なさ、梅雨明けが遅く涼しすぎるこのごろ。 続きを読む ぼんやり山用語辞典
新人の沢用語
最初の頃(実は今でもそうなのですが)、皆の話している言葉の意味がよくわからな いことが多々ありました。いわゆる山用語というか沢登り用語というか、「今度の沢は ナメがきれいだよ。」「ゴーロが続いて…」「ゴルジュを抜けるとえんていに出て…」 「そこう図書いて…」なんて言われても何が何だかわからなくて、しかし、いちいち聞 き返すのもためらわれて、ぼーっと聞いているだけでした。 続きを読む 新人の沢用語
新人は思う!
「今年ももう沢も終わりだなあ」_えっ、まだ2回しか行ってないのに。
9月に入会してのんびりしてたらはや10月もなかば。もっと回数行っておきたかった。 続きを読む 新人は思う!